二月の末に 嵐がやってきた
びゅうびゅうと強い風を鳴らし 窓を叩く
私は部屋で 愛猫を膝に乗せながら 本を読んでその音を聞いていた
風が止む あたりはしんとしずかになる
トイレの小窓から漏れる四角いひかりが 透明で青かった
その色に魅せられ 表に出ると
あたり一面 水色の膜を張ったように 青い影でいろどられていた
古い雲は消え 生まれたての新しい雲が水蒸気となって
ひとつだけ真白く浮かんでいる
冬の終わり
私は奇跡を見た
びゅうびゅうと強い風を鳴らし 窓を叩く
私は部屋で 愛猫を膝に乗せながら 本を読んでその音を聞いていた
風が止む あたりはしんとしずかになる
トイレの小窓から漏れる四角いひかりが 透明で青かった
その色に魅せられ 表に出ると
あたり一面 水色の膜を張ったように 青い影でいろどられていた
古い雲は消え 生まれたての新しい雲が水蒸気となって
ひとつだけ真白く浮かんでいる
冬の終わり
私は奇跡を見た



