〇渋谷某ビル
〇JKギャルモデルと読者モデルの撮影会が行われているスタジオ
〇長机とパイプ椅子が雑然と置かれている控室
メイクをしたりお菓子を食べたりスマホで自撮りをしているギャルたち
茉生はスマホの打ち込みに夢中 SNSの投稿をしている。
茉生(SNSの文章)「#AHA=LOLAモデル大集合 #お仕事 #好きぴに早く会いたい」
純菜「やっほー茉生。この後社長が高級焼き肉店で打ち上げするって。行くっしょ?」
茉生「マオはパス。」
純菜「まじ? 本格焼き肉タローだよ⁉」
茉生「好きぴが嫉妬深くてほんムリ♡ このあと、おうちデートなの。」
純菜「あー・・・ね。りょ」
幸せオーラをまき散らして帰る茉生
横に居た読モ仲間が、声をひそめて純菜に話しかける。
読モ仲間「最近の茉生の虚言癖・・・ヤバいよね。」
純菜「それな。」
読モ仲間「わりとリアルにシャレにならない嘘吐くじゃん? みんな振り回されて怒ってんだよね。純はダイジョブそ?」
純菜「あー。でも、あの匂わせは怪しいよね。」
読モ仲間「それな。あれやろ、エンスタ。」
純菜「そーそー。毎日匂わせするワリには、例の束縛カレシを誰も見たことがないってゆー・・・って、ホラーかよ。」
読モ仲間「投稿してる写真もシングルの後ろ姿ばっかりだしね。」
その時、純菜が持つスマホの新着画面に、茉生のエンスタ画面が映る
二人で手をつないでいる写真だが、手だけのアップで顏は映っていない
〇渋谷の携帯ショップ
莉恋、新作機種のスマホの前で立ち止まり、触っている
カウンターから立ち上がった純が莉恋を見て手を小刻みに振る
純菜「ヤバ! 莉恋ぴ、久しぶり!」
莉恋「ビックリしたー! 純菜、元気?」
純菜「おおッ。その姿、マジでギャル卒業したんかー。でも黒髪似合ってる!羽ばたいたんだね♪」
莉恋「純もそのエクステかわいー。もしかして撮影会帰り?」
純菜「そーそー。こっから、みんなで恒例の焼き肉だぜぃ♪ 莉恋も来なよ、みんな喜ぶし!」
莉恋「なつかしー! でも私、これから映画観にいくんだ。」
純菜「えー!」
莉恋「ごめん。前売りの電チケ、買っちゃったからさ。」
純菜「しゃーないね。じゃ、また今度メールする!」
踵を返そうとした純菜が何かを思い出したように足を止める。
純菜「 あ。」
急に声のトーンを落とす純菜。
純菜「莉恋にこの前のこと聞きたかったんだ! ジュナから莉恋に送ったメールのことで。」
莉恋「ああ・・・。」
莉恋も悟って苦笑い。
純は腕を組んで眉をひそめる
純菜「ジュナは撮影日で行かなかったけど、ホントに同窓会ってしたの? みちゃもシナコも知らないって言ってたんだよね。」
莉恋「ドッキリ?だったみたいだよ。店に茉生ひとりしか居なかった。」
純菜「ハァ? 自分は行かないけど、リコは誘ってあげてって言われたのに・・・嘘だったの? 」
莉恋「・・・みたいだね。」
うつむく莉恋 苦笑い
純菜「ありえない! アイツ、マジなんなん?」
莉恋「ハハ。私、茉生とは昔にバトってるからね・・・。」
純菜「天馬の件? あんなのアイツの一方的な嫉妬なのに、まだ根に持ってるの? 」
莉恋(純菜も天馬と茉生がつき合ってることを知らないのかな?)
違和感を感じる莉恋
莉恋(でも茉生が、天馬が束縛男子で周りには秘密にしてるって言ってたもんね。)
純菜「最近とくにヤバめ。みんな嘘言われて迷惑してんの。ビョーキ?みたいな。」
莉恋「そうなんだ・・・。」
純菜「ホントに茉生には気をつけて。じゃ、また連絡するね。」
傷ついた顏の莉恋 笑顔の茉生と天馬のプリクラがフラッシュバックする
莉恋(でも、今の私には二人とも関係ない。関わりたくないよ!)
〇映画館
ひとりで映画館を訪れた莉恋は、券売機の前で天馬に出くわす。
莉恋「ッ。」
天馬「あ。」
帰ろうとする莉恋の肩をつかむ天馬
天馬「映画、観にきたんじゃないの?」
莉恋「えっと、観にきたような、来てないような。」
天馬「わかった。【鋼の刃】の劇場版だろ?」
莉恋(グッ、なぜそれを・・・。)
天馬「莉恋は昔からアニメ好きだもんな。ちょうど俺も観にきたとこ。」
莉恋「へー、そうなんだ。じゃ、さようなら!」
莉恋の肩をつかむ手がズンと重くなる
天馬「一緒に観よう、ペアシートで。」
莉恋「なんでアンタと隣の席? しかもペアシートとか、ムリよりのムリなんですけどッ!」
天馬、闇堕ち顔
天馬「なんで、俺の誘いを断れると思ってんの?」
ひとり席の前売り電子チケットを頭の中で握りつぶす莉恋
莉恋「ですよね~。アハハ・・・。」
げっそりした顏で天馬のあとをついていく莉恋
莉恋(死なせて!)
〇JKギャルモデルと読者モデルの撮影会が行われているスタジオ
〇長机とパイプ椅子が雑然と置かれている控室
メイクをしたりお菓子を食べたりスマホで自撮りをしているギャルたち
茉生はスマホの打ち込みに夢中 SNSの投稿をしている。
茉生(SNSの文章)「#AHA=LOLAモデル大集合 #お仕事 #好きぴに早く会いたい」
純菜「やっほー茉生。この後社長が高級焼き肉店で打ち上げするって。行くっしょ?」
茉生「マオはパス。」
純菜「まじ? 本格焼き肉タローだよ⁉」
茉生「好きぴが嫉妬深くてほんムリ♡ このあと、おうちデートなの。」
純菜「あー・・・ね。りょ」
幸せオーラをまき散らして帰る茉生
横に居た読モ仲間が、声をひそめて純菜に話しかける。
読モ仲間「最近の茉生の虚言癖・・・ヤバいよね。」
純菜「それな。」
読モ仲間「わりとリアルにシャレにならない嘘吐くじゃん? みんな振り回されて怒ってんだよね。純はダイジョブそ?」
純菜「あー。でも、あの匂わせは怪しいよね。」
読モ仲間「それな。あれやろ、エンスタ。」
純菜「そーそー。毎日匂わせするワリには、例の束縛カレシを誰も見たことがないってゆー・・・って、ホラーかよ。」
読モ仲間「投稿してる写真もシングルの後ろ姿ばっかりだしね。」
その時、純菜が持つスマホの新着画面に、茉生のエンスタ画面が映る
二人で手をつないでいる写真だが、手だけのアップで顏は映っていない
〇渋谷の携帯ショップ
莉恋、新作機種のスマホの前で立ち止まり、触っている
カウンターから立ち上がった純が莉恋を見て手を小刻みに振る
純菜「ヤバ! 莉恋ぴ、久しぶり!」
莉恋「ビックリしたー! 純菜、元気?」
純菜「おおッ。その姿、マジでギャル卒業したんかー。でも黒髪似合ってる!羽ばたいたんだね♪」
莉恋「純もそのエクステかわいー。もしかして撮影会帰り?」
純菜「そーそー。こっから、みんなで恒例の焼き肉だぜぃ♪ 莉恋も来なよ、みんな喜ぶし!」
莉恋「なつかしー! でも私、これから映画観にいくんだ。」
純菜「えー!」
莉恋「ごめん。前売りの電チケ、買っちゃったからさ。」
純菜「しゃーないね。じゃ、また今度メールする!」
踵を返そうとした純菜が何かを思い出したように足を止める。
純菜「 あ。」
急に声のトーンを落とす純菜。
純菜「莉恋にこの前のこと聞きたかったんだ! ジュナから莉恋に送ったメールのことで。」
莉恋「ああ・・・。」
莉恋も悟って苦笑い。
純は腕を組んで眉をひそめる
純菜「ジュナは撮影日で行かなかったけど、ホントに同窓会ってしたの? みちゃもシナコも知らないって言ってたんだよね。」
莉恋「ドッキリ?だったみたいだよ。店に茉生ひとりしか居なかった。」
純菜「ハァ? 自分は行かないけど、リコは誘ってあげてって言われたのに・・・嘘だったの? 」
莉恋「・・・みたいだね。」
うつむく莉恋 苦笑い
純菜「ありえない! アイツ、マジなんなん?」
莉恋「ハハ。私、茉生とは昔にバトってるからね・・・。」
純菜「天馬の件? あんなのアイツの一方的な嫉妬なのに、まだ根に持ってるの? 」
莉恋(純菜も天馬と茉生がつき合ってることを知らないのかな?)
違和感を感じる莉恋
莉恋(でも茉生が、天馬が束縛男子で周りには秘密にしてるって言ってたもんね。)
純菜「最近とくにヤバめ。みんな嘘言われて迷惑してんの。ビョーキ?みたいな。」
莉恋「そうなんだ・・・。」
純菜「ホントに茉生には気をつけて。じゃ、また連絡するね。」
傷ついた顏の莉恋 笑顔の茉生と天馬のプリクラがフラッシュバックする
莉恋(でも、今の私には二人とも関係ない。関わりたくないよ!)
〇映画館
ひとりで映画館を訪れた莉恋は、券売機の前で天馬に出くわす。
莉恋「ッ。」
天馬「あ。」
帰ろうとする莉恋の肩をつかむ天馬
天馬「映画、観にきたんじゃないの?」
莉恋「えっと、観にきたような、来てないような。」
天馬「わかった。【鋼の刃】の劇場版だろ?」
莉恋(グッ、なぜそれを・・・。)
天馬「莉恋は昔からアニメ好きだもんな。ちょうど俺も観にきたとこ。」
莉恋「へー、そうなんだ。じゃ、さようなら!」
莉恋の肩をつかむ手がズンと重くなる
天馬「一緒に観よう、ペアシートで。」
莉恋「なんでアンタと隣の席? しかもペアシートとか、ムリよりのムリなんですけどッ!」
天馬、闇堕ち顔
天馬「なんで、俺の誘いを断れると思ってんの?」
ひとり席の前売り電子チケットを頭の中で握りつぶす莉恋
莉恋「ですよね~。アハハ・・・。」
げっそりした顏で天馬のあとをついていく莉恋
莉恋(死なせて!)



