色恋沙汰はどこまでも

 は?いや、マジで、なにを、言ってんの、おまえ。

 「この変態がっ……んっ!?」

 ちょ、待って、マジで、ほんっと待って。なんで私、日髙にキスされてんの?しかもこのクソ変態、下半身なにしてんのマジで。さっきから激しさ増す一方なんですけど、なにこの状況。ベッドがギシギシ軋むわ、抱きしめられながらキスされるわ、調子こいて舌入れてくるわ。ま、舌噛んでやったけど。

 「あいたた。こらこら、凛様。大きな声を出してはいけませんよ?番犬君が来てしまう」

 「ド変態クソ野郎が」

 「ククッ、ありがとうございます」

 「褒められてると思ってんなら修理してもらえクソ変態」

 「ハハッ、にしてもやはり凛子様は甘いですね……匂いも唇も。たまんないな、これでイけそうです」

 「ちょっ!?離せってば!」

 スーハースーハー私の匂いを嗅いでハァハァと吐息を漏らしながら少し息を切らす日髙に寒気しかしない。キモすぎてワロた。逃げようにもこのド変態クソ野郎が馬鹿力すぎてなんともならないのが現実。あーヤバいヤバい、ほんっと冗談抜きで。

 「ハァハァ、凛子様。僕の目をしっかり見て」

 「ちょ、なにっ!?」

 目をガン開きさせながら再び私の口を塞いできた日髙。こいつ、マジでキモすぎる。これさ、もうこの際だからはっきり言っちゃうけど、今こいつ1人でやってるよね?マジで信じらんない、ほんっとありえない。

 その手がピタリと止まって私の唇も解放された。