色恋沙汰はどこまでも

 真顔でなに言ってんの?こいつ。

 それから担任と日髙聡の謎な睨み合いが続いて、クラスメイト達はこれまた謎に盛り上がっていた。あの、とりあえず一言言っていい?私はただ“ごくごく普通な学園生活を送りたいの。無駄に目立ちたくないし、無駄ないざこざとかもマジで勘弁してほしい”。

 「あのっ」

 「羽柴は俺の生徒なんでね、勝手されちゃ困るんだわ。ま、節度ある行動を心がけてくれりゃ文句はねぇよ」

 「貴方に言われたくはありませんね」

 「あ?問題事が嫌いなんだよ、俺は~」

 「それは僕も同じですが?」

 「奇遇だな」

 「ええ、そのようで」

 あーーもう、ほんっといいかげんにしてくんないかな。

 このクソ変態野郎(擬人化文房具)との出会いが地獄のはじまりで、私の心を揺さぶって乱してくるとは──。