色恋沙汰はどこまでも

 「マジ凛子の思想と同じでウケるんですけどぉ~。似た者同士だね~」

 「うおっ、やっぱそうだよな!?アタシとおんなじ匂いがプンプンすんなーって思ったんだよ!」

 「ちょ、やめてよ美智瑠。こんなのと一緒にしないで。で、菊池さんもグイグイ近寄ってくんのやめて」

 菊池桃花は眼鏡君みたいなタイプには心の支え、物理的な守りがあったほうが安心だろって言いたいんだと思う。まあ、激しく同意。ここ彪ヶ丘学園も色々と悪い噂聞くしな。そんなのほんの一部のことなんだろうけど。

 「マブダチになろーぜ!羽柴!」

 「お断りします」

 「んだよ、つれねーなあ!」

 「ウケるぅ~!いいじゃん凛子、お友だちになってあげなよぉ」

 「嫌だよ、めんどくさい」

 それから謎のメンツ(私・美智瑠・新藤君・菊池桃花・眼鏡君こと松坂君)でライク交換することになり、娯楽を見つけたかのような笑みを浮かべている美智瑠に死んだ魚の目をしている私であった。

 「美智瑠。楽しんでるでしょ、この状況」

 「え~?いやあ、凛子にお友だちができて嬉しいだけだよぉ。お友だち100人できるかなぁ?」

 「はあー」

 『お友だち』……か。