それから事あるごとに日髙、龍、新藤君、先生に振り回されるというか取り合いされて、私の体はひとつしかないんですけど状態。なに、この意味不明な争奪戦は。
「羽柴さん」
「凛子様」
「凛子さん」
「羽柴」
ちょっとした段差を登るだけなのに『この手を取れ!』と言わんばかりに4人が私に手を差し伸べてる。私は誰の手も取ることはなかった、正確に言えば取ることができなかった。こんなの無理でしょ、選ぶのなんて。そもそも恋愛とかよくわかんないし。
「チッ、テメェらのせいで凛子さん困ってんじゃねーか」
「部外者達はお下がりください」
「俺はもう諦めないって決めたんで」
「はいはい、ガキ共は解散かいさ~ん」
もぉ、勘弁して……?私は普通の女子高生、普通の学園生活が送りたいだけなんですけど?
──色恋沙汰は続く、どこまでも。
「羽柴さん」
「凛子様」
「凛子さん」
「羽柴」
ちょっとした段差を登るだけなのに『この手を取れ!』と言わんばかりに4人が私に手を差し伸べてる。私は誰の手も取ることはなかった、正確に言えば取ることができなかった。こんなの無理でしょ、選ぶのなんて。そもそも恋愛とかよくわかんないし。
「チッ、テメェらのせいで凛子さん困ってんじゃねーか」
「部外者達はお下がりください」
「俺はもう諦めないって決めたんで」
「はいはい、ガキ共は解散かいさ~ん」
もぉ、勘弁して……?私は普通の女子高生、普通の学園生活が送りたいだけなんですけど?
──色恋沙汰は続く、どこまでも。



