第7章 - 新たな一歩
紗奈はその日から、司の言葉を胸に留めて、冷徹さだけでなく、自分の感情にも向き合おうと決意した。司を超えるためには、冷徹さだけでは足りない。強さを持ちつつも、人としての温かさを忘れずにいなければ、真の強さを手に入れることはできないということを、紗奈はようやく理解した。
その日、放課後、再び司が紗奈を呼び出した。彼の冷徹な目が、今まで以上に深い意味を持つように感じた。
「お前、冷徹でありながら、どこかで心を開けるようになったな。」司は静かに言った。「それが、本当に強さだ。」
その言葉を聞いて、紗奈は心の中で一つの答えを出した。これからは冷徹さと強さを持ちながらも、司との関係を大切にし、共に成長していくことが自分の目標だと。
「これからも、あなたを超えるために戦い続けます。」紗奈は、冷徹な目で司を見つめながら、強く答えた。
その言葉に、司は少しだけ微笑んだ。「お前なら、やれるだろう。」
紗奈はその言葉を胸に、これからも前に進んでいく決意を固めた。


