キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。

私に初めて会った時、優しい笑顔を向けてくれた。

あの笑顔は、紛れもなく本物だ。


それに……


「私が理人くんと出会えたのは、あなたのおかげですから!!」


よかった、伝えられた。


理事長は確かに、ほっとしたような顔をしていた。


「もう、勝手にしなさい……」


そう言って、出ていってしまった。



「……改めまして、黒瀬悠人です。玲奈さん、これから理人をよろしくお願いします」


深々と頭を下げられてしまった。


「こ、こちらこそ、よろしくお願いします……!以前は知らずに、あんな態度を取ってしまってすみません……!」


ぺこぺこと頭を下げると、そんなのいいと言って笑ってくれた。


「理人、いい人に巡り会えたな」

「はい。


『玲奈が世界で唯一大好きです』



理人くんのふとしたその言葉で、私の鼓動は早まる。

胸の底から溢れ出てしまいそうなくらいの愛を、なぜだか知っている気がする。


『玲奈と出会えて嬉しい』


『一緒にいよう、ずっと』



『結婚したいの……?いいの、僕で』


『ふふっ、じゃあ約束。どんなことになっても、絶対に玲奈のことを迎えに行くから』




「り、理人くん……」


気づいたら、私の目には大粒の涙があって。


「理人くんのこと、思い出した……!!!」


彼の長年の愛情を、思い出せた。