キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。

「ひいばあ様。俺は、玲奈といたいんです。今まで一生懸命、家を継ぐための勉強を怠らずに頑張ってきました。好きな人と過ごしていい義務ぐらい、くれたっていいんじゃないですか」

「だめよ。一族を繁栄させるためにも——」

「あの……!ずっとずっと、家のためって言ってますけど……!!それも理由の一つでしょうけど、まだ理由ありますよね……?」



つい、そう言ってしまった。とても失礼なことを言ったのは重々承知の上だ。



「あなたに何がわかるって言うの?」

「わからないから聞いてるんです……!!」

「はぁ……とにかく婚約破棄なしよなし。さっさと出ていって。クビよ、あなた」

「っ……!」


一体、どうしたらいいの……。

理人くんの方を見ると、意地でも許可をもらおうと野心に満ちた目をしていた。


「……わかりました、なら出ていきます」