キラキラ王子様は最強女子にご執心らしい。

別の部屋に行き、ソファに腰掛けて理事長を待つ。

5分ほどして、部屋に入ってきた理事長を見て、私の緊張は更に加速していく。



「こんにちは、玲奈さん」

「こ、こんにちは……」

「それで……話って、何かしら?」


にこにこ微笑んでいるけれど、絶対に腹の底は笑っていないと容易くわかる。


「……玲奈と、将来的に結婚をしたく、今は婚約をしたいと思っています」

「あら?婚約者候補の方たちはどうなったの?」

「興味ありません」


理人くんは冷静でいる。そんな彼の、未来を信じる視線を見て私も奮い立たされた気がした。