【完結】失恋したら有名シェフが私を溺愛包囲網で包み込みます。



「おかげで新メニュー開発も出来そうだし」

「良かったね。 新メニューが出来たら、味見させてね」

「もちろん」

 その後、料理がテーブルにどんどんと並べられていく。

「いただきます」

 手を合わせて料理を口に運んでいく。

「うん、美味しいっ!」

「うん、美味い」

 このお店のボロネーゼは人気メニューだけあって、とても美味しい。
 ボロネーゼは濃厚で、パスタとの相性も良くてソースが麺とよく絡んでいる。

「このサラダも美味しいよ。特にこのドレッシングが美味しい」

「確かにドレッシング美味いな」

 野菜はどれも新鮮でシャキシャキとしていて、ドレッシングとの相性もすごくいい。

「なんだろう? なんかサッパリしてるよね」

「レモンとハーブ系とかが入ってるはわかるけど……後はなんだろうな」

 あんなに美味しいハンバーグを作る翡翠さんは、ドレッシングの細かい味もなんとなくわかるんだ。

「やばい。ボロネーゼ本当に美味しい」
 
「これはオススメメニューにするだけあるな。人気ナンバーワンなのがわかる。 味も濃厚なのに深みがあって、ちょっとだけ赤ワイン強めにして風味付けしてるかも」

「え? 翡翠さん、そこまでわかるの?」

 私がそう聞くと翡翠さんは「多分だけどな」と答えた。
 
「でも本当に美味しい。 このボロネーゼって、翡翠さんのハンバーグが看板メニューみたいな感じなのかな」

「そうかもしれないな。結構手が込んでるしな」

 その後デザートのカラメルプリンまで食べ、お店を出た。