綺麗な箱庭を作りましょう

イケメンな彼が苦しげに謝る。私はすぐに彼に駆け寄った。彼はたくさんの荷物を両手で抱えている。

「あの、少しお待ちします」

「えっ！？そんな、いいですよ！！」

彼の顔は一瞬にして真っ赤になった。その目はどこか驚いたように見開かれる。そんな表情にも私は目が離せない。もっと、もっと、彼を見たい。そう心が叫んでいる。

「君、そんな奴に優しくする必要ないよ？」

「そうそう。俺たちとお話ししようよ」

そう話しかけてくる男性たちは、まるでハエのように思えた。私は強引に彼から荷物を奪い取り、地面に次々と投げ捨てていく。鞄が開き、荷物が地面に散らばってしまった。

「えっ！？ちょっと！！」

「羽美、何してんの！？」

男性だけではなく、友達からも驚きと非難が込められた声が飛んでくる。私は髪をかき上げ、全員を睨み付けた。

「私、容姿で誰かを馬鹿にするような人たちと一緒にいたくないわ」

そう言い放ち、私は彼の手を取る。彼は驚いて何かを言っていたけど、とりあえず今はこの場を離れるのが先だと思い、そのまま歩き出した。