私はあなたのお人形

胸を張るルイスさんはかっこいい。ドヤ顔だってイケメンがしていたらサマになる。ムカついたりしない。でも、ルイスさんの負担が大きすぎるんじゃないだろうか。

「あの、ご迷惑じゃないですか？」

「ええ。ちっとも迷惑じゃないです。むしろ、あなたの生活がめちゃくちゃになる方が迷惑です」

そう言いながら、ルイスさんは私の部屋の中へと入って行く。私が止めてもお構いなしにリビングのドアを開けた。

「……酷い有様ですね」

「だから止めたんです」

片付けをする暇がなくて、リビングというか部屋という部屋が散らかりまくっている。だからここ数日は部屋に誰も友達を呼べていない。否、呼べない。

「全くしょうがない子ですね」

ルイスさんは服の袖を捲り上げ、溜まった洗濯物などをテキパキと片付けていく。私もやらなくてはと動こうとすると、素早くルイスさんに止められた。

「あなたがやると余計に散らかりそうです。由依さんは大人しく座って待っていてください」

「は、はい……」