「ありがとうございます!わっ、サラダだ〜。おいしそう」

「他の学生から聞きましたよ。あなた最近まともに食べられてないんですってね」

ルイスさんはどこか呆れた様子だ。私は頰をかきながら「最近レポート作成で忙しくて……」と返す。残念ながら私は効率よく動くのが苦手だ。だからレポートも人一倍時間がかかる。だからその間は家事などまともにできない。

「今度からレポートが忙しい時は言ってください。僕があなたの家事をサポートしますので」

「えっ!?いや、ルイスさんにそこまでさせられないですよ!」

慌てて断るとおでこをツンと指で軽く押される。顔が赤く染まった。ルイスさんの指は華奢に見えるけど、私のものとは違う男の人の指だ。

「レポートにかまけて生活がだらしなくなっては意味がないでしょう。学生の生活を整えるのも管理人の仕事なんですよ」

「そ、そうなんですか?」

「ええ。ですから、由依さんはしっかり僕に頼ってくださいね。僕は家事が得意ですから」