お恥ずかしながら、私はしっかりした性格ではない。おっちょこちょいでドジばかり。だから私が「留学したい」と言った時、お父さんたち家族は最後まで反対していた。

私が海外で犯罪に巻き込まれると本気で心配してた。それを何とか説得して今に至る。でも初っ端こんなミスをするなんて……!

「僕が生活面はサポートしますから、心配しないでくださいね」

管理人さんはそう言った後、名前を教えてくれた。ルイス・ミリウスさんと言うらしい。イケメンさんは名前までイケメンだ。

「よ、よろしくお願いします!!」

緊張しながらも、私の留学生活はこうして幕を開けた。



留学して三ヶ月も経つとすっかり新しい環境に慣れた。みんないい人ばっかり。勉強もなんとかついていけてる。そしてーーー。

「由依さん、食事はちゃんと取れてますか?これよければどうぞ」

ルイスさんがお裾分けをしてくれたり、色々心配をしてくれている。遠い異国から来た女の子が心配らしい。そのおかげで部屋で一人でも寂しくない。