天野、なんて返事するのかな。
七瀬さん可愛いから、案外簡単にいいよって言っちゃうのかな……
想像したくもない展開を考えてしまう。
「ごめん」
……!
天野から聞こえたのはたったその言葉だけだった。
断った…
何故かほっとしてしまう自分がいる。
七瀬さんが振られたっていうのに…最低だな…私。
「っ……そっか」
悲しそう………
聞いてるこっちまで胸が苦しくなるような、か弱い声だった。
「……一つ聞いてもいい?天野くんは…好きな人とかいるの?」
え、七瀬さん…それ聞いちゃう…!?
振られたにも関わらず、自分の傷を広げるようなことを聞くなんて。
……でもちょっと気になるかも。
私のこと……なんて期待するが思い上がるのはやめよう。
もし、自分が求めてるものじゃなかった時のダメージが大きい。
「……大切な人はいる…かもな」
大切…そういえばこの前も言ってたな。
『ほっとけなくて…大切』
前に、天野が私への印象について話していた時のことを思い出す。
いやいや…あの時の大切と、今の大切は対象が違うかもしれない!
自意識過剰になるな〜自分っ!


