「なぎ〜」
体育の休憩中に、試合を終えたゆあちゃんがやってくる。
今はバスケの授業。
バスケ部のゆあちゃんは、かっこよくゴールを決めて試合を無双していた。
「ゆあちゃん!めっちゃかっこよかったよ!」
「ありがと!なぎも相手のパスカット沢山してたよね」
「ゴールはうまく入れれないけどね…」
バスケは苦手な種目。
足は速い方だから味方のサポートとかはできるけど…。
「はい、集合ー」
先生が笛を吹いて、みんなを集める。
「もう授業終わりかー。いこっかなぎ」
「うん」
最後に整列して、挨拶を終えたら更衣室に行く。
「はー疲れたぁ」
パタパタ手で仰ぐゆあちゃん。
「…暑かったね」
少し気まずそうに応える私。
今日の朝から私はずっとソワソワしている。
それは、ゆあちゃんにあることを相談しようかどうか迷っているからだ。
まだ本人は気づいていないみたいだけど…。
どうしようかな…。


