それ以来俺はことある毎に、蒼井にちょっかいをかけるようになった。
彼女が金城と関わるのを防ぐために。
蒼井が金城に話しかけようとする時は
「おい、春園が呼んでたぞ」
とか
「前のノート見せろ」
とか言って、できる限りは邪魔をした。
その時、蒼井はいつも嫌そうな顔をするけど、その割にはいうことを聞いてくれたりした。
だからか、それが段々エスカレートしてって
「あいつに近づくな」
だの
「金城だけはやめとけ」
と言ってしまった。
もちろんそんなことを言われた蒼井は、素直に聞くはずもなく
「いちいち関わってこないで!」
なんて強く責められた。
だけどそれに対して俺は何も思わなかった。
だって彼女の立場になって考えてみれば、突然後ろの席の男から自分の恋を否定されるなんて、たまったもんじゃない。
それでも俺は、金城と付き合って欲しくなくて邪魔し続けた。
たとえ蒼井に嫌われるとしても。


