「おい、この辺書いてないじゃないか」 ホルダーをめくりながら、湯沢が言った。 「それが、一度に名刺をいただいて、よくわからなくなって」 そう由人が説明する。 ふむ、と名刺を眺めていた湯沢が、 「俺がわかる限り書き込んでやろう」 と言い出した。 『自宅の西の仏間に霊が出る』 「……なんでそんなこと知ってるんですか。 っていうか、それ覚えてたところで。 見ても、誰だかわからないのでは?」 と佑茉が突っ込む。 「あ、俺もわかる人いますよ」 と竜吾もペンを手に取った。