「あんたそれ、ほんとなのー?」 疑わしげに皆穂がその友人に聞く。 「だって、部長が大事にそうにメモをポケットにしまおうとしてて。 そのメモに、ゆかりって書いてあったのよ」 「自分の彼女の名前、メモに書くのおかしくない?」 と皆穂が突っ込む。 「好きな人の名前をようやく知ったとか?」 と竜吾が言う。 「名前がわからない出会いってなによ」 そう言う皆穂に友人が言った。 「そのメモを手に『母親には知られたくない』って言ってたわ」