「あぁ、莉茉なら大丈夫だ。」 「………うん。」 暁に宥められても、まだ不安はなくならなくて。 もともと、引っ込み思案だった私。 それによって、茉莉に奪われた友達“だった”人達を思い出すと、萎縮してしまう。 まぁ、友達だと思っていたのは、私だけだろうけど。 全てを奪われてきた学生時代。 私にとって、学校は忌むべき場所だった所。 正直、逃げ出したくて仕方がない。 「莉茉?」 「うん?」 見上げた先に、妖艶に口角を上げた暁がいた。