「ねぇ、暁。参考書を買いに行っても良い?」 「分かった。一緒に買いに行こうな。」 「うん。」 嬉しそうに頷く莉茉の華奢な身体を引き寄せて抱き締める。 きっと、 莉茉を失った瞬間、俺の中に潜む狂気が暴れだすたろう。 …………失えない。 この腕の中にやっと捕らえた、愛おしい女だけは絶対に。