「ん、ありがとう。」 ゆっくりと、俺が差し出した手に、お礼の言葉と共に莉茉の細い指先が添えられる。 その、小さな手を握り締めて、自分の方へと引き寄せた華奢な身体。 素直に俺に身を委ねる莉茉肩を抱く。 そして、 そのまま玄関の方へと視線を向ければ、 「「……。」」 唖然とした組員達の姿があった。