「………莉茉?」 呆然と固まる私の目の前で、神無がひらひと手を振る。 「莉茉、どうしたの?」 「っっ、」 「…ねぇ、大丈夫?」 その神無の手にはっとした私の顔を、心配げな表情が覗き込んだ。 「………いや、…。」 「うん?」 「………、何か、凄いなって思ってさ。」 しみじみと、呟く。 桜樺の学費を思い、頭が痛くなる。 ………………絶対に、高いよね?