「莉茉、俺が教えたんだ。」 「…暁が?」 「あぁ。」 私からお父さんへと、暁は視線を向け、酷く冷たい目で見つめる。 「莉茉の親父さんには、お前がされてきた事の全てを知ってもらう必要があったからな。」 ーーーー逃げる事は、許さない。 暁の声が。 その瞳が、そう、物語っていた。 「さぁ、水瀬さん。」 「………。」 「私がお教えした、貴方の妻がされていた行為を、ちゃんと理解が出来ましたか?」 ふっと、暁か笑う。 それは、冷たく。 ーーーー嘲るような、笑みだった。