「お前が帰る場所を、俺だけにすれば良い。」 ーーーーさぁ、悪魔の囁きを。 莉茉を手に入れる為なら、俺は何でもするだろう。 この身を血に染めても、一向に構わない。 「………………、暁、それって…。」 目元を真っ赤にした莉茉が、俺を見上げる。 しゃっくりを繰り返す愛おしい女に、ふっと、笑みを浮かべ、その額に口付けた。 なぁ、莉茉。 堕ちてこい。 俺のいる所まで。 「莉茉、結婚しよう。」 莉茉の中にあるのは、俺の存在だけで良いのだから。