「大丈夫だ、莉茉。」 ゆるりと、俺の口角が上がる。 ………不安だった。 莉茉が両親の元へと帰ってしまったらと考えたら、自分が可笑しくなりそうで。 ………………………気が狂いそうだった。 「っ、暁、絶対に帰りたくないよ…。」 その全身で、離れたくないんだと。 嫌なんだと訴える莉茉。 なら、俺は、その望みを叶えよう。 自分自身の為にも。