「っっ、」 目の前が、真っ暗に陥るような、そんな感覚。 胸が痛い。 私の心が、悲鳴を上げる。 ………………また、茉莉に私の全てを、奪われるのかな? ばらばらと、半身である暁を失う恐怖感に、胸が不安に波打つ。 「………、娘を返せと言われた。」 「………………は?」 思っていなかった事に、まじまじと暁を凝視する。 「………娘?」 ははっ。 笑っちゃう。 一番、私をそう思っていないのは、貴方達じゃないか。 身勝手な両親に、沸き上がったのは、怒りだった。