「ーーーーー黙れ。」 向けられるのは、静かな怒気。 「俺の大事な莉茉を侮辱するなら、いくら母親だろうと、容赦はしないぞ?」 「っっ、」 ひたりと合った暁の怒気を孕んだ目に、莉茉ちゃんの母親は、肩をびくつかせる。 「次はないと思え。」 暁の警告の通り、彼女に次はない。 莉茉ちゃんに牙を向けた瞬間、身の破滅が待っている事だろう。 「っ、私、そんなつもりじゃ…。」 莉茉ちゃんの母親が、あまりの暁の怒気を目の当たりにして、目に涙を溜めた。