「水瀬さん。」 「………。」 「いずれ莉茉と会わせる機会を、日を改めて設けますので、今日はお帰り下さい。」 莉茉ちゃんの父親が会社を経営しているなら、スキャンダルは致命的な損失に繋がる。 それを分かっていて、暁を訴えれる訳がない、 ーーーーーだから。 「………分かった。」 暁の提案に、そう言うしかないよな。 項垂れた莉茉ちゃんの父親が、座っていた椅子から立ち上がった。