「………っ、こちらは、君を訴えても良いんだぞ?」 かっと、顔を赤く染めた莉茉ちゃんの父親が、暁へと食い下がる。 「………………ほう、私を訴えると?」 「あぁ、そうしたら、もう2度と私の娘に会わせなくて済むからな。」 ほくそ笑む、莉茉ちゃんの父親。 その瞬間。 暁の顔から、一切の表情が消え失せた。 「水瀬さん、どうぞ、ご自由になさって下さい。」 表情を消した暁が、ゆっくりと、座っていた椅子から立ち上がる。 ーーーー冷たい目を向けたまま。