「ご、護衛?」 何、そのいかにも物々しい単語は。 え、怖すぎるんですけど…。 「莉茉さん、学園内のセキュリティは万全ですが、完全とは言えないんですよ。」 「………そう、なの?」 私には、立派な学園に思えるけど。 朔には、違うらしい。 その目が、とても真剣だった。 「えぇ、貴方は兄さんの弱味になる存在ですから、少しのミスも許されません。」 「っっ、」 はっと息を飲む。