「………そう言えば、」 神無と笑い合っていた私は、朔へと視線を向ける。 「何で朔は朝、教室にいなかったの?」 朔が来たのは、朝のホームルームが終わってから。 その時に、鞄を持っていなかったから、登校はしていたって事で。 「あー………。」 どこか困ったように目をさ迷わせた朔は、目尻を下げる。 「………?」 怪訝な眼差しを向ければ、朔は視線を泳がせた。