「大丈夫ですよ、前田先生が付いているんですから。」 「………。」 大丈夫、ねぇ。 まぁ、あいつの事は嫌いじゃねぇし、信頼はしてる。 ただ、鬱陶しいんだよな。 人見知りがある莉茉が、直ぐに前田と仲良くなれるとは思えねぇ。 が、信頼が出来る先公はあいつしかいねぇんだよな。 「ーーーーー理事長、自分はこれで失礼します。」 小さく溜め息を吐き出した俺は、座っていた椅子から立ち上がる。 「もう、帰るのかね?」