……でも。 「銀次のあれは、呼び名みたいなもんだ。」 その事を告げた私に、暁は困ったように笑いながら教えてくれた。 暁いわく。 「呼び名?」 ……らしい。 首を傾げた私の身体を、暁は軽々と抱き上げると、自分の膝に乗せる。 これは、いつもの事。 何かと私を自分の膝の上に乗せたがる暁に抵抗せず、そのまま受け入れている。