「どうする、莉茉?」 「…………ううん。」 すっぽりと、大人しく俺の腕の中に収まる莉茉が首を横に振る。 「暁?」 「ん?」 「私、頑張ってみる。」 強い決意を滲ませた声色で、莉茉がはっきりと言った。 「あぁ、頑張れ。」 必死に、強くなろうとしている莉茉。 それが、俺には誇らしくあり、 ……………もの寂しくもあった。