それで俺は現在、ウィルヘルミナさんと会場に向かっている。
…何だか不思議な図だなぁ。
ウィルヘルミナさんと関わることなんて、隊長会議でしかないと思ってたんだけど。
分かんないもんだな。
「…」
「…」
「…」
…にしても、さっきから沈黙が辛い。
こういう沈黙に耐えられる人は余裕で耐えられるんだろうけど、俺はちょっと…遠慮したいタイプだ。
えっと。何か喋った方が良い感じですかね?
ここは俺から喋るべき?
立場上、俺は四番隊、彼女は八番隊だから、一応俺の方が上司に当たるのだが。
如何せん俺は新参者だし若輩者だし、誘ってきたホストは彼女の方だから。
やっぱりウィルヘルミナさんの方が立場は上だよなぁ。
いや、そこはもう関係ない。会話にどちらが先かなんて。
それより話題だ、話題。何について話すか。
こっちの方が重要だろう。
ウィルヘルミナさん、何について話すのが好きなのかな?
…俺、彼女のことあまり知らないからなぁ。お互い様だと思うけど。
何について喋ろうか。ここは、こう、男性として、スマートに話すべきだろう?
「…あの、ウィルヘルミナさん」
「何か?」
あっ、話しづらそうな反応だ。
意識してないけど人と話すの苦手なタイプだ。
「えっと…。今日は、あれですね。…良い天気ですね」
迷った挙げ句、天気の話。
アドルファスが今ここにいたら、さすが童貞、とか言われるんだろうなぁ。
「…そうだな」
案の定ウィルヘルミナさん、この反応。
そりゃそうなるわ。それ以外に何て答えるんだよ。
俺の会話スキルがこんなに低レベルとは…。我ながら泣けてくる。
「えーっと。それじゃ、その…」
「…無理に喋ろうとしてないか?」
「…」
「無理することはないと思うぞ」
…さすがに、これは泣ける。
俺の立場って。
「…そういうのは思ってても言わないでくださいよ…」
「そうか。それは悪かったな」
あっ、悲しい。悲しくなってきた。
心の中で半泣きになっていると、ウィルヘルミナさんはそんな俺をじっと見つめ。
「…貴殿は、姉君とは全然似ていないな」
「…ほぇ?」
いきなり話しかけられて、変な声が出た。
…何だか不思議な図だなぁ。
ウィルヘルミナさんと関わることなんて、隊長会議でしかないと思ってたんだけど。
分かんないもんだな。
「…」
「…」
「…」
…にしても、さっきから沈黙が辛い。
こういう沈黙に耐えられる人は余裕で耐えられるんだろうけど、俺はちょっと…遠慮したいタイプだ。
えっと。何か喋った方が良い感じですかね?
ここは俺から喋るべき?
立場上、俺は四番隊、彼女は八番隊だから、一応俺の方が上司に当たるのだが。
如何せん俺は新参者だし若輩者だし、誘ってきたホストは彼女の方だから。
やっぱりウィルヘルミナさんの方が立場は上だよなぁ。
いや、そこはもう関係ない。会話にどちらが先かなんて。
それより話題だ、話題。何について話すか。
こっちの方が重要だろう。
ウィルヘルミナさん、何について話すのが好きなのかな?
…俺、彼女のことあまり知らないからなぁ。お互い様だと思うけど。
何について喋ろうか。ここは、こう、男性として、スマートに話すべきだろう?
「…あの、ウィルヘルミナさん」
「何か?」
あっ、話しづらそうな反応だ。
意識してないけど人と話すの苦手なタイプだ。
「えっと…。今日は、あれですね。…良い天気ですね」
迷った挙げ句、天気の話。
アドルファスが今ここにいたら、さすが童貞、とか言われるんだろうなぁ。
「…そうだな」
案の定ウィルヘルミナさん、この反応。
そりゃそうなるわ。それ以外に何て答えるんだよ。
俺の会話スキルがこんなに低レベルとは…。我ながら泣けてくる。
「えーっと。それじゃ、その…」
「…無理に喋ろうとしてないか?」
「…」
「無理することはないと思うぞ」
…さすがに、これは泣ける。
俺の立場って。
「…そういうのは思ってても言わないでくださいよ…」
「そうか。それは悪かったな」
あっ、悲しい。悲しくなってきた。
心の中で半泣きになっていると、ウィルヘルミナさんはそんな俺をじっと見つめ。
「…貴殿は、姉君とは全然似ていないな」
「…ほぇ?」
いきなり話しかけられて、変な声が出た。


