【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!



「とにかく、その念書があれば、確実にお休みをもらえるように準備しておくの。どうかしら、ヘティ?」
「よろしいかと存じます」

 ヘティがそういってくれたので、ヴィリーバ子爵夫妻にもヘティがうまくとりなしてくれた。数えて二週間ぶりに私は家族の食卓に呼ばれたのだ。
 うわっ、すごっ、長テーブル。家族三人しかいないのに、ここ使ってるの?
 無駄に長い! 無駄に広い! これが貴族か~。
 ベアトリスの父親、ヴィリーバ子爵が、やや懐疑的なまなざしを向けてきた。