【ご令嬢はいつでもシリーズ5】悪役令嬢の厄落とし! 一年契約の婚約者に妬かれても、節約して推しのライブ予約してあるので早く帰りたい。だめなら胃腸薬ください!



 この反応……、想像には難くないけど、ベアトリスの強権はよっぽどだったみたい。ヘティがさりげなく私のそばに来て囁いた。

「お嬢様、いくら謝罪するといっても、貴族が使用人に軽々しく頭を下げるものではございませんわ」
「あっ、そうなんだ……」
「中身がヨウコ様だとしても、私とエバン様以外の前では、ベアトリス様としての威厳をお保ち頂くようお願いいたします」
「うん、わかった……」