「……あの……?」
「なんでもない」
「……あ、ええと、それで……。今日お運び頂いたのは、こうしてお顔を見てお詫びをしたかったのです。怪我をして以来、私は記憶が定かではないために家から一歩も出してもらえない状態でして……。そのために呼びつけてしまうような形になってしまって、重ね重ね申し訳なく思います。それから……。記憶を取り戻すために、ぜひエバン様の御力を借りることができないかと、そうお願いを申し上げたく存じます」
一拍おいて、エバンが眉を上げた。
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