「へティ、どうしたらいいと思う!?」

 頼れるのは絶えずそばにいてくれるこの侍女しかいない。
 これまでのベアトリスの態度を思うと、へティも味方になってくれるかどうかわからない。
 でも、八方ふさがりの今、彼女にすがるほかなんら手がない。
 へティがためらうように口を開いた。

「……エバン様にお願いしてみてはいかがでしょうか?」