「……あ、あ、わかった……」
ぽかん顔のエバンを置いて、私とヘティは早々に部屋を後にした。案内してくれた兵士に、膨大な量のお菓子の詰まった箱を渡して、さっさと屋敷へ戻る。帰り際、王宮の入り口にある大階段というのも見ることができた。
ひえぇ、あれ、遠目から軽く見積もっても七、八メートルくらいは落差がありそう……。
あんなところから落っこちて、ベアトリス、よく無事だったね……。
でも、エバンの家にあるという呪文が書かれた本、それがあれば、あの大階段をまた転げ落ちる必要はないってことだよね。
ああ~、エバンがいてよかった~!



