馬車を引くベゼルの笑い声が風に乗って聞こえる。 「グレイスは本当に果物の栽培が好きだなぁ。うちのレモンもグレイスが面倒を見てくれて本当助かるよ」 いけない、いけない。 今すぐ種の植え付けに行こうとしかけた足を止めた。 うちの果物の販売のために馬車を相乗りさせてくれたベゼルにお礼を言わなきゃね。 「ベゼルさん、今日は本当にありがとうございます。どうぞうちで休んでいって下さい。果物ならたくさんありますから」 「ああ、そうさせてもらおうかな」