「えぇ……。うちの庭の柿の種が欲しいって? ああ、別に構わんよ。いくらでも持って行けばいいさ」 「ありがとう、おじさん! おいしい柿が実ったらお礼に持ってくるね」 「そりゃまあ……。グレイス、でもうちのは渋柿だよ」 渋柿だってかまわない。だって、私が祈ればきっと甘い柿の実がなる! 冬が明けて、春。