シリアル・ホラー

「あ~あ、あいつら知らねえぞ」

 和志くんたちはバカにしたような目で、佐々木くんたちの後ろ姿を眺めていた。

「知らないってなにが?」
「呪われるぞ」
「え…… な、なにに?」
「なににじゃねぇよ。丸夫様にだよ」
「ま,丸夫くんに呪われるの?」
「ああ」

 なぜか和志くんはドヤ顔だ。

「丸夫様はすげぇんだ。手とか足とか自由に外したりくっつけたりできるんだぜ?」

 私は実際にまりちゃんの首をくっつけるところを見ているので、素直に信じることができた。

「じゃあ、佐々木くんたちも手とか足とか取られちゃうってこと?」
「それだけじゃねぇよ」
「それだけじゃないって?」
「フフフ」

 和志くんたちとまりちゃんは、顔を見合わせて意味ありげに笑った。その笑顔はとても不気味だった。



  ◆  ◆  ◆



「呪い……」

 夜寝る前に、私は今日のことを思い出していた。
 和志くんたちがどこも欠けることなく戻って来たこと。
 丸夫くんを「様」付けで呼んだり、ファンクラブを作ったりしたこと。
 丸夫くんの呪い。
 丸夫くんにひどいことを言ったりしたりした人は、身体のどこかを取られちゃったりするんだろうか?
 佐々木くんたちは、ただファンクラブに入らなかっただけなのに呪われちゃうのかな?
 私も入らなかったから、どこか取られちゃうのかな?
 それよりも黒沢先生の方が心配だ。
 丸夫くんをバカにするような言い方してたし……
 そんなことを考えているうちに、私は眠ってしまった。