【中】暴君の溺愛は、罪なほどに。



 ちらりと振り向くと、丸えりの黒いTシャツを着た怜央さんは、私のお腹へと回した腕にぎゅっと力を込める。

 それから、あふれ出る色気と共に、ゆっくり私を見た。




「知らない…それよりも、眠い…」


「だから同じ時間に寝なくてもいいって言ったじゃないですか…っ。まだ寝てていいですよ」


「…でも、夕華(ゆか)、起きるんでしょ?」


「それはそうですけど…」


「ふわ~ぁ…下で寝る…」


「無理しなくていんですよ?」




 いつも朝方に寝てる人が、無理して夜中に寝るから…。

 お腹に回された腕をそっと外して体を起こすと、うしろで衣擦(きぬず)れの音がして、ぎゅうっと、うしろから抱きしめられた。




「れ、怜央さん…っ!」


「離れたくない…」