あっさり諦めたかと思えば、怜央さんはあくびをもらした。
本当に、わがままなお方なんだから…。
思わず苦笑いしたあとに、怜央さんが私を抱きしめたまま目を閉じたのを見て、慌てる。
「れ、怜央さん、まさかこのまま寝るんですかっ!?ちゃんとそばにいますから、この腕は離して――」
「やだ」
「や、やだって…あぁぁ、ちょっと待って、寝ないでくださいっ!」
必死の訴えもむなしく、怜央さんは、すぅ、すぅ、と寝息を立て始めた。
寝つきがいいなぁと思いつつ、なんとか腕の中から出られないか格闘したけれど…。
動けば動くほど、私を抱きしめる力が強まって、逃げられなくなる。
しかたなく、速い鼓動を聞きながらじっとしていれば、怜央さんの眠る姿につられて、私もだんだん、まぶたが下がってきて…。
いつのまにか、一緒に眠っていた。



