【中】暴君の溺愛は、罪なほどに。



「うん。だって夕華は、俺の(プリンセス)でしょ」




 ひじかけに、ほおづえをつきながら、怜央さんはどこか気だるげな、いつも通りの顔をしてあっさりと言った。

 ま、まさか怜央さんも私と同じ気持ちだったなんて…!

 思わず顔が熱くなる私とは対照的に、騎士(ナイト)くんは目を見開いて怜央さんをガン見する。




「じゃ、じゃあ、もう少し一緒にいましょうか…あ、でも今日は私、いつもより早く帰らないといけないんです」


「…夕華が帰る場所は、俺のいるところでしょ」


「えっ。いえ、私は愛奈(あいな)のところに帰らないと…今日はいつもより家事があるので、早めに帰りたいんです」


「ダメ」


「えぇ?」




 ダメと言われても、私は家に帰って家事をしないといけないし。

 困りはてて眉を下げると、怜央さんはどこか不満がありそうな、不機嫌そうな顔をして、口を開いた。