【中】暴君の溺愛は、罪なほどに。



「スパイの情報がなくなったからじゃない?」


「え?でも、私は手紙を出してたのに…」


「…申しわけございません、夕華(ゆか)さま。妹ぎみに宛てられた手紙は、すべて焼却処分いたしました」




 焼却、処分?




「そんな、どうして!」


「うちの情報、外部にもらすわけにはいかないし。夕華だから聞かせてあげたけど、妹に教えてあげる筋合いはないから」




 怜央はズボンのポケットに手を入れて、コト、と私のスマホをテーブルに置いた。

 頭をなぐられた気分になって、おでこを押さえる。


 私のスマホ、怜央が隠してたの?

 手紙も、全部燃やされてた?

 そんなの…。




「…ひどい。ひどいよ!そのせいで、愛奈がどんな目にあったと思ってるの!?」


「夕華さま、今回は妹ちゃんの自業自得だよ。だって、僕たちに手を出したんだから」