【中】暴君の溺愛は、罪なほどに。



「おはようございます、夕華さま」


「あ、士瑛(しえい)さん、おはよう。私、怜央とケンカするから、今日はご飯作らないの。なにか用意してあげて」


「…かしこまりました」




 寝室の外で待っていた士瑛さんにあいさつして、朝食の用意を頼んだあとに階段を下りれば、今度は(こころ)くんと会った。




「あ、夕華さま、おはよう~。1人でどうしたの?」


「私、今日は怜央とケンカするの。外に出してもらえるまで怜央とは話さないから、よろしくね」


「えっ、ケンカ?」




 目を丸くした心くんに真面目な顔でうなずいて、私は自分の朝食を作りに、キッチンへ向かう。

 怜央を徹底的に避けるのは大前提として…みんなの目をかいくぐって、テーマパークから抜け出せないか試してみようかな?

 怜央、かたくなにダメって言うし、ケンカしても外に出してくれるか分からないもの。